■祖父母、両親も五輪選手 英才指導で6年後「金」
飛び込み界のサラブレッドが、さらなる英才指導を受ける。有望な中高生を育成する日本オリンピック委員会(JOC)の「エリートアカデミー」に水泳の飛び込みが加わり、15歳の金戸華(かねと・はな)(東京・日出高)が5日、入校する。目指すは2020年東京五輪での金メダル。3世代にわたる悲願を夢見る。
父方の祖父、俊介さん(73)と祖母、久美子さん(76)は、1960年ローマ五輪と64年東京五輪に出場。日本水連の飛び込み強化コーチの父、恵太さん(46)と母、幸さん(45)も88年ソウル、92年バルセロナ、96年アトランタと3大会に連続出場した国内屈指のエリート選手だった。
小学1年のとき、恵太さんに「飛び込みの選手になりたいか、それとも指導者がいい?」と聞かれ、迷わず「選手になる」と答えた。以来、両親から世界の技術をたたき込まれてきた。
宙高く舞った体は入水直前にピンと伸び、水中へ美しく消えていく。中学1年で日本選手権に初出場し、高飛び込みで女子史上最年少の決勝進出。昨年12月には、カナダで行われた国際招待試合の3メートル板飛び込み(年齢別)で優勝し、同世代の中で頭角を現した。
飛び込みは男女とも五輪メダルを獲得した実績がなく、2000年シドニー五輪での寺内健(ミキハウス)の5位が最高だ。父の「ジュニア期からの体づくりとメンタル面の強化が課題」とした強い要望がJOCに受け入れられ、今年度から飛び込みが加わった。
拠点の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC、東京都北区)には飛び込み専用のプールがないため、水中練習は千葉県国際総合水泳場(千葉県習志野市)へ通い、NTCでは主にトランポリンやウエートトレーニングで体幹強化を行う。
6年後の東京五輪を迎えるとき、金戸は21歳。「一番脂がのっている年代。自分の演技をして両親に恩返しがしたい」と誓う。幸さんは「チームJAPANとして貪欲にチャレンジしてほしい」と期待を込めた。(青山綾里)