<女子ゴルフ:全米女子オープン日本地区最終予選>◇19日◇愛知・東名古屋CC西C(6419ヤード、パー72)◇36ホール・ストロークプレー◇出場66人(うちアマ21人)
海外メジャー切符を手にしたアマチュアの橋本千里(16=ルネサンス豊田高1年)は「ちょっとビックリです」と信じられない様子だった。
アマチュアの目立った成績は12年日本ジュニア(12~14歳の部)で2位になったぐらい。日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームにも入っていない。ところが、36ホールプレーの後半ラウンドで大爆発。身長151センチという小柄な体を躍らせて、開催コースの東名古屋CC所属がホームコースという地の利も生かした。7バーディーを量産し、同ラウンドのベストスコア67をたたきだし、2位タイ6人によるプレーオフに持ち込み、1ホール目のパーで本戦キップを手にした。
3月、いつものように練習で同コースを訪れた際、壁に貼られたポスターを見て最終予選開催を知った。「出てみようかな」という軽い気持ちでエントリー。この日、生涯初というキャディーを務めた母和己さん(46)も「てっきり電動カートにバッグを積んでくれると思っていたら、1週間前に違うと気づいた」とか…。世の中は何が起こるかわからない。
4月のバンテリンレディースで最年少ツアー優勝を果たした勝みなみ(15)とは同学年で、ジュニアの大会では一緒に練習ラウンドをする仲だ。「みなみちゃんが優勝した時は『さすがだなあ』と思ったけど、めちゃくちゃビックリはしませんでした」。その勝より、先に海外メジャーに出場する。「メジャーなんて本当に遠い存在だったのに…」。首を傾げながら、何度も笑顔を見せていた。