第86回選抜高校野球大会第2日は22日、甲子園球場で1回戦3試合が行われた。
第2試合は、ともに27年ぶりに出場の池田(徳島)と、21世紀枠の海南(和歌山)が対戦。春夏3度の優勝を誇る池田が、終盤の粘りで4-3とサヨナラ勝ちした。
池田は海南の左腕・神崎の緩いカーブと右打者の内角を突く速球に手を焼き、七回までゼロ行進だったが、八回に2点を返して試合の流れを手繰り寄せた。1点を追う九回、先頭の4番・岡本の右前打をきっかけに無死満塁のチャンスを築き、八回に代打でバント安打を決めた7番・林が、中前へサヨナラの2点打を放った。
池田打線は畠山(元横浜)、水野(元巨人)らを擁した時代の「やまびこ打線」ほどの迫力はなかったが、八、九回の攻撃でバントをたくみに織り交ぜ、劇的な勝利に結びつけた。岡田監督は「今年のチームはこういう形の野球しかできないが、しっかりと自分たちがしてきたことをしてくれた」とうなずいた。
春は1987年以来、27年ぶりに甲子園で流れた「池高」の校歌。岡田監督は
「校歌を聞いたときは『長かったなあ』という気持ちがしました」と喜びをかみしめた。
第1試合は9年ぶりに出場した駒大苫小牧(北海道)が、2年生右腕・伊藤の3安打完封の活躍などで3-0で創成館(長崎)を下した。
第3試合は豊川(愛知)と日本文理(新潟)が対戦。豊川が驚異的な粘りで2度、追いつき、延長十三回の末、4-3でサヨナラ勝ちした。