20歳未満の選手で争われる陸上の世界ジュニア選手権(7月、米オレゴン州)に、日本陸連が初めて科学委員会のスタッフを派遣することが2日、分かった。海外選手の成長の過程を調査し、国内での育成・強化に生かすのが狙い。日本陸連の杉田正明科学委員長は「2020年東京五輪と、その後を見据えた取り組みになる」と説明している。
世界ジュニアは2年に1度開催され今夏で15回目。出場資格は開催年の12月31日時点で16~19歳になる選手で、男子短距離のスター、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が15歳で200メートルを制するなど、次代を担う若手にとっての登竜門だ。今回、日本からは男子100メートルで日本歴代2位の10秒01の記録を持つ桐生祥秀(東洋大)らが出場を予定。このジュニア世代は6年後の東京五輪で各国の主力になる可能性が高く、日本陸連は動作解析などを専門とする科学委員会から6人を大会に派遣することを決めた。
科学委員会はビデオで撮影する映像などを基に、日本と海外の同年代のスピードやフォームの違いをチェック。その後の記録やフォームの変遷なども長期的に調査していく。海外の若手の競技力を把握すると同時に、どのようにトップ選手へと成長していくかを分析することで、育成に役立てたい考えだ。
別の陸連関係者は「外国選手は若年期から動きが良いのか、それとも技術は荒削りで身体能力が高いのか。これまで手つかずだった分野の研究。日本ではジュニアからシニアへの移行段階で伸び悩む例が少なくない。指導のプラスになれば」と期待している。