第86回選抜高校野球大会第4日は24日、甲子園球場で1回戦3試合を行った。第1試合は智弁学園(奈良)が注目のスラッガー、岡本和真内野手(3年)の大会タイ記録(19人目)となる1試合2本塁打など12安打を放ち、三重に7-2で快勝した。
岡本は昨秋、出場選手中トップの打率・632、4本塁打を誇る。高校通算57本塁打でプロ球界からも熱視線を浴びる大会屈指の右の大砲だ。183センチ、95キロの堂々の体格で、3番三塁で先発出場すると、いきなり前評判通りのスイングをみせて関係者をうならせた。
第1打席は三重の先発左腕、今井の高めの速球を豪快にバックスクリーンへ打ち込む先制弾。2打席目は中前打、6回の3打席目は高めのスライダーを軽々と左翼スタンド中段にほうり込んだ。
智弁学園の小坂監督は、「岡本が1打席目から自分の打撃をしてくれて全員がリラックスできた。自分が一番ほっとしている」とまず初戦を突破して笑顔だった。
智弁学園は4回にも岩田の2点二塁打などで3点、8、9回にも1点を加えた。三重は今井の制球が甘く、8回途中6失点。打線は西岡のソロと長野の犠飛による2点のみだった。
第2試合は関東第一(東京)と春夏通じて初出場の美里工(沖縄)が対戦。八回に一挙4点を奪った関東一が逆転勝ちした。
第3試合は明徳義塾(高知)と智弁和歌山(和歌山)が対戦。2度追いついた明徳が、2-2の延長15回1死満塁から、相手投手の暴投で決勝点を挙げ、3-2でサヨナラ勝ちした。