オープン戦ながら、昨季のセ、パ新人王対決で注目された一戦。楽天の則本は、3度目のオープン戦で初失点を喫した。一回2死。ヤクルトの主砲、バレンティンに失投を左中間席に運ばれた。
「立ち上がりはそんなに悪くなかった」と気にしなかったが、その後も直球の球速は140キロ前後と10キロ近く遅いまま。追い込んでからの決め球も高めに浮き、三回には6本の長短打を集められた。5回で105球を要し、9安打6失点。「内容がなさ過ぎる。いいところを探すのが難しい」。不満だけが残った。
田中がヤンキースに移籍し、先発陣の柱として開幕投手の最有力候補。開幕まで2週間を切り、結果で周囲を納得させたかった。試合後、星野監督は「きょうは語る内容がない。点を取られないやつもいるんだから」と、オープン戦12イニング無失点の高卒ルーキー松井裕や4年目の美馬の名前を出し、横一線を強調した。
すでに開幕投手に内定しているヤクルトの小川も、制球を乱して5回9安打7失点。2年目右腕の2人が、開幕に向けて課題を背負った。(小川寛太)