
阪急電鉄十三駅西側の飲食店街で起きた火災は、大阪・梅田や神戸方面に向かう朝の通勤ラッシュを直撃した。立ち上る白煙はホームにも流れ込み、神戸線では同駅での乗り降りができない状態になるなど、ダイヤが大きく乱れた。
火災現場は木造の建物に数十の店舗がひしめくように入り、「しょんべん横丁」とも呼ばれる路地裏の飲食店街。
24時間営業の居酒屋にいた男性客(49)は火災に気づくと店の外に出て「金を持って、早く逃げろ」と周囲に叫んで回ったという。「何度も爆発音が聞こえ、火の勢いがみるみる増していった」と青ざめた表情で振り返った。
飲食店街の関係者によると、もともとは戦後の混乱の中でバラックが建てられた地域。現在も土地の権利関係がはっきりせず、防火対策や再開発は手つかずになっていたという。
近くの大衆酒場の従業員、山崎哲也さん(38)は「店と店の間はベニヤのような薄い木材で仕切られているだけ。火災が発生すれば、一気に燃え広がるのはみんな分かっていた」と話す。
一方、阪急梅田駅は十三駅で乗降できなかった利用客で混雑した。
40代の男性会社員は「会社到着が15分以上遅れている。迷惑だ」とうんざりした様子で話した。