3試合ぶりに、主砲が先発メンバーに戻ってきた。右足内転筋痛でスタメンを外れていたヤクルトのバレンティンが、「4番・左翼」で先発復帰。地元ファンからは大歓声で迎えられた。
助っ人は4日の阪神戦で右足に違和感を訴えて途中交代。「打撃は大丈夫」というものの、走塁で不安が残るため、ベンチスタートが2試合続いた。しかし、軽傷で済んだことで前夜は代打で出場。この日の試合前も「バットサン、ガンバッテ」と、陽気に早期の先発復帰を喜んだ。
4番に戻ればきっちり仕事もする。第1打席は一回1死二、三塁の場面で迎え、詰まりながらも中前に落ちる適時打で先制点をもたらした。自らの復帰によって、連勝中のチームの雰囲気が変わることを心配する一面も。「一昨日、昨日のいい流れを自分で切らさずホッとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
その後はタッチアップで二塁から三塁に進み、荒木の中前打で本塁へ生還した。走塁でも貢献するなど、負傷の影響を感じさせなかった。
小川監督が「バレンティンがいるのといないのでは相手に与える影響が違う」と言うように、打線の中で威圧感は群を抜いている。左アキレス腱(けん)痛も抱えるなど、状態は万全とは言い難いが、「借金11」からの反転攻勢を進めるチームにとって、やはり不可欠な存在だ。(小川寛太)