26日に行われたブンデスリーガ第32節、バイエルン・ミュンヘン対ブレーメンの一戦は、ホームのバイエルンが5ー2で勝利した。
試合前、闘病の末にこの世を去った前バルセロナ監督、ティト・ビラノバ氏を悼んで黙祷がささげられた。ビラノバ氏といえば、グアルディオラ監督のアシスタントを務めていた盟友。バイエルンの選手たちは喪章をつけてこの一戦に臨んだ。
チャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグのレアル・マドリー戦で見せた手詰まり感を払しょくする内容が期待されたバイエルンだったが、またしても試合の入り方に失敗してしまう。10分、カウンターから左サイドを崩され、マキアディのラストパスをゲブレ・セラシエがフィニッシュ。マドリー戦でもやられたカウンターで、ホームであっさりと先制点を与えてしまう。
しかしその10分後、停滞感の象徴となっていた背番号7が結果を出す。中盤でスクランブルとなり、こぼれ球を拾ったピサーロが前線にスルーパス。抜け出したリベリがDFのチェックを受けながらも冷静にGKの股を抜き、試合をふりだしに戻した。
追いついたバイエルンが勢いづいてブレーメンを押し込んでいくが、またしても手薄となった後方のスペースを簡単につかれてしまう。36分、ロングボールをつながれてハントが抜け出し、必死に戻ったボアテングのタックルをいとも簡単にかわして冷静にネットを揺らす。守護神ノイアーもお手上げだった。
後半、バイエルンは若いヴァイザーに代えてラームを投入。するとわずか1分後、右サイドを駆け上がったキャプテンの折り返しをファーサイドのゲッツェがフリーでとらえる。うまくミートできずにGKの正面だったが、早くも前半以上の迫力を見せた。
迎えた53分、左サイドからのCKをリベリが蹴ると、ミュラーがヘディングで流して最後はピサーロが押し込む。古巣相手のゴールのため喜びをあらわにはしなかったが、バイエルンにとっては大きな1点だった。
56分には、小気味よいパス交換からペナルティーエリア左に侵入したリベリが2人のDFに囲まれながらもその間にパスを通すと、受けたアラバの折り返しを再びピサーロが押し込んで逆転。ここからはバイエルンの猛攻だった。
61分、中盤でのゲームメークから右サイドで受けたラームが余裕をもってクロス。これをゴール前に飛び込んできたシュバインシュタイガーが頭でピタリと合わせ、主軸2人のゴールで突き放す。
ダンテに代わって73分に投入されたロッベンはその直後、右サイド得意の位置でボールを受け、カットインから左足を振り抜く。狙いすましたシュートがゴール左隅に吸い込まれ、スコアは5-2。最後はマドリー戦を見据えてコンテントを入れてアラバを休ませる余裕を見せたバイエルンは、大一番に向けて弾みのつく逆転勝利を収めた。
(C)Goal.com