記念すべきプロ初勝利にも、お立ち台に上がった楽天の森の表情は神妙だった。「あいつが抹消されて僕が入った。あいつのためにも勝ちたかった」。その“あいつ”とは、結果を残せずに自らと入れ替わる形でこの日出場選手登録を外れた1学年後輩の松井裕。後輩の無念さをボールに込めた投球は、六回途中1失点の好投で結実した。
184センチ、75キロの細身の体ながら、切れのある直球と落差の大きいカーブで緩急を生かした。ただ、「自分の中でバタバタしてしまい、フォームを見失ってしまった」という六回は2死から適時打を浴びてマウンドを譲ったが、結果は最少失点の1失点。若き左腕の力投に応えようと、打線も12安打と奮起した。
2013年、東福岡高からドラフト1位で入団。昨季は1軍での登板機会はなかったが、今季は春季キャンプから1軍に抜擢され、松井裕とともに汗を流した。同じドラフト1位、同じ左腕と共通項が多い2人。「あいつも(2軍で)頑張ると思う。それまで自分も頑張る」と懸命に腕を振り続けた。
星野監督は「あいつら(松井裕、森)に投げさせると疲れるよ」と苦笑いを浮かべたが、期待を込めて左腕にエールを送った。「この1勝でどう変わってくるか楽しみだな」。田中将が抜けて盤石とは言いがたい先発陣に、将来性ある19歳が加わった。(浅野英介)
NHKは24日、来年3月末からから放送される連続テレビ小説が、石川県の能登地方を主な舞台にパティシエを目指すヒロイン、希(まれ)の半生を描く「まれ」に決まったと発表した。「花子とアン」「マッサン」の後番組。
幼少期に東京から能登半島に引っ越してきた希は、夢を追って失敗ばかりしている父を反面教師に育ち、一度は公務員になる。しかし、パティシエになりたいという自身の夢を見つめ直し、さまざまな試練を乗り越えていく。
脚本はドラマ「Tomorrow~陽はまたのぼる~」(TBS系)などを手掛けた篠崎絵里子さんが担当する。ヒロインはオーディションで夏ごろに決める予定。
篠崎さんは24日の会見で「朝ドラは自分の生き方を試されるような恐怖もあるが、視聴者全員に愛される物語を紡げたら」と意気込みを語った。
2014年4月23日、第4回北京国際映画祭の授賞式が行われ、チャン・ツィイー(章子怡)が主演女優賞に選ばれた。新浪網が伝えた。
【その他の写真】
ウォン・カーウァイ(王家衛)監督「グランド・マスター」で、カンフーの一派・八卦掌の継承者の娘、宮二(ゴンアル)を演じた。この役で主演女優賞を獲得するのは、今回の北京国際映画祭が10回目。これまでに、台湾最大の映画祭・第50回金馬奨、第7回アジア太平洋スクリーン・アワード(Asia Pacific Screen Award/APSA)、香港のアカデミー賞こと第33回金像奨などで、それぞれ受賞してきた。
主演男優賞に選ばれたのは、映画「Attila Marcel」からフランス人俳優ギョーム・グイ。最優秀作品賞にはインドとカナダの合作映画「Siddharth」が選ばれている。
右手に大きな指輪をつけて授賞式に登場したツィイーに対し、婚約指輪では?とメディアの関心が注がれた。ツィイーは昨年、ミュージシャンのワン・フォン(汪峰)と恋人関係にあることを明らかにしている。受賞後のインタビューでツィイーは「賞をいただくのは仕事の上での成果。でも人生で最も大切なのは、生活においての成果だと思う。私の場合はまだ道の途中」と語り、ゴールインにはまだまだ遠いことを自ら示していた。(翻訳・編集/Mathilda)