■グリップ太めに変え「体全体で打てる」
勝が前日、茨城GCでの大会レコードに並ぶ65を更新したのを「正直すごく意識した」と話した成田。当然だろう。7バーディー(1ボギー)を奪う66だったのだから。1打及ばなかったが、快進撃によって23位から首位に肉薄した。
「パットが入ってくれたのが、このスコアにつながった」
昨季平均パット数1・7784で6位のパットが「今年に入って3パットを二十何回もやって」スコアメークに苦戦。3大会前に父・俊弘さんと相談し、パターのグリップを太めに変えたことで「指先で操作しなくなり、体全体で打てるようになった」。以降、成績は6位、2位、13位と安定している。
この日は、後半の12番(パー5)でグリーン手前のカラーから8メートル、15番(パー3)でグリーン右カラーから4メートル、最終18番(パー4)ではピン7メートルを沈めてのバーディー。「パットが楽に打てるようになったことでショットに負担がなくなり、ワンピン以内に寄せておけば入れられる」と、気持ちに余裕が出たことがスコアメークにいい影響をもたらしている。
すでにツアー2勝の実績はあるが、今年の目標はメジャー優勝を含む年間3勝。21歳215日で公式戦初勝利となれば歴代6位の年少記録になる。
パターのグリップを変えたのも「最初のメジャーに照準を合わせた」と貪欲だ。(松本恵司)
<ザ・プレーヤーズ選手権 3日目◇10日◇TPCソーグラス>
フロリダ州にあるTPCソーグラスで開催されている、米国男子ツアー「ザ・プレーヤーズ選手権」。トータル3アンダーの25位タイから3日目をスタートした松山英樹は3バーディ・3ボギーの“72”で回り、トータル3アンダーでホールアウトした。
ザ・プレーヤーズ選手権のリーダーボード
松山は2番パー5でバーディを先行させるも、その後はチャンスを作れない我慢の展開。8番パー3をボギーとしスコアを伸ばせずハーフターンした。後半も11番でバーディを奪うも、13番ボギーでボギー。16番パー5もバーディのあと最終18番でボギーを叩き、3日目はスコアを伸ばせずフィニッシュした。
現時点でトータル13アンダーのマーティン・カイマー(ドイツ)が単独首位に立っている。
<ゴルフ情報ALBA.Net>
2日のロッテ戦で通算78人目、球団としては96年の渡辺前監督以来となるノーヒットノーランを達成した西武の岸。九回に勝ち越して勝利した9日のソフトバンク戦では7回4失点で勝ち負けがつかなかった。
そんな岸の投球を複雑な思いで見守っているのが、球団の編成担当ではないか。12年オフに海を渡った中島(現アスレチックス傘下2A)の今後は、岸の活躍次第といっても過言ではないからだ。
昨季の中島は守備難と左太もものケガの影響で3A暮らし。今季は4月末に2Aに降格した。もはやメジャー昇格は絶望的。「オフにも帰国するのではないか」ともっぱらだ。
■二兎は追えない
西武時代は球界でも一、二を争う人気を誇った遊撃手。球団としては再びこの人気が欲しい。なにせ、今季は主催17試合の平均観客動員数が1万9000人強。昨季の1試合平均より約3000人減なのだから、球団の営業担当は真っ青になっている。
中島の後釜とされていた金子、永江が思ったほど成長していないことも、中島を復帰させたい理由のひとつだろう。
唯一、問題があるとすればカネだ。メジャー移籍前年度の12年は2億8000万円の高給取りだった。メジャーで通用しなかったとはいっても、条件をケチれば他球団に横取りされる。
そんな「中島復帰プラン」も、岸が活躍すればパーになる。岸は今季年俸2億円とはいえ、昨オフに年俸変動制の3年12億円の大型契約を結んだばかり。好成績を残して「満額支給」となれば、中島の獲得資金が消えてしまう。岸には頑張って欲しいし、中島にも戻ってきてもらいたい……編成担当の悩みはシーズンが終わるまで尽きない。