■グリップ太めに変え「体全体で打てる」
勝が前日、茨城GCでの大会レコードに並ぶ65を更新したのを「正直すごく意識した」と話した成田。当然だろう。7バーディー(1ボギー)を奪う66だったのだから。1打及ばなかったが、快進撃によって23位から首位に肉薄した。
「パットが入ってくれたのが、このスコアにつながった」
昨季平均パット数1・7784で6位のパットが「今年に入って3パットを二十何回もやって」スコアメークに苦戦。3大会前に父・俊弘さんと相談し、パターのグリップを太めに変えたことで「指先で操作しなくなり、体全体で打てるようになった」。以降、成績は6位、2位、13位と安定している。
この日は、後半の12番(パー5)でグリーン手前のカラーから8メートル、15番(パー3)でグリーン右カラーから4メートル、最終18番(パー4)ではピン7メートルを沈めてのバーディー。「パットが楽に打てるようになったことでショットに負担がなくなり、ワンピン以内に寄せておけば入れられる」と、気持ちに余裕が出たことがスコアメークにいい影響をもたらしている。
すでにツアー2勝の実績はあるが、今年の目標はメジャー優勝を含む年間3勝。21歳215日で公式戦初勝利となれば歴代6位の年少記録になる。
パターのグリップを変えたのも「最初のメジャーに照準を合わせた」と貪欲だ。(松本恵司)