「フィギュアスケート世界選手権・男子SP」(26日、さいたまSA)
“氷上の哲学者”が、世界王者に王手を懸けた。ソチ五輪5位の町田樹(関大)が、パーフェクトな演技で世界歴代3位の98・21点をマーク。五輪王者羽生らを抑え、首位発進を決めた。
演技後は派手なガッツポーズはなく、ひざまづいたまま手を広げ誇らしげに胸を張った。
SP「エデンの東」は“ティムシェル(自分の道は自分で切り開く)”をテーマに磨き上げてきた作品。「得点より、この舞台でこの演技ができて心からうれしい。町田樹史上最高傑作を最高傑作の形でお届けできた」。
ただ、優勝の懸かる28日のフリーに向け「得点もこの幸せな気持ちも、ここ(インタビュールーム)を出たら一切捨てる」と、表情を引き締めた。