
新日本キックボクシング「MAGNUM34」が9日、東京・後楽園ホールで開催された。第14試合、大会最後の一番として行われたのはWKBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。
WKBA(世界キックボクシング協会)はキックボクシングの生みの親である野口修氏が1976年に創設した団体で、1981年よりタイトルマッチをスタート。“キックの鬼”沢村忠が東洋太平洋王者に君臨し、その後もレイ・セフォー、ジョン・ウェイン・パーといったそうそうたる選手たちが王者に就き、その歴史を紡いできた。野口氏は2009年10月をもって業界引退となったが、それを機に新日本キックボクシング協会・伊原信一代表がこのベルトを受け継ぎ、今大会から本格的に復活する運びとなった。
伝統あるタイトルが再開となり、その新王者を目指して出場したのは新日本キックが誇るスーパーツインズの弟・江幡塁(伊原道場)。昨年タイの殿堂ラジャダムナンスタジアムのベルトに挑み、パンチの連打で王者をあと一歩まで追い込みながら涙を飲んだ江幡が、86戦72勝(15KO)12敗2分というブンラーイ・シットナーイガジョン(タイ)を迎え、世界獲りに挑んだ。
江幡はキレとスピードある左ローを打ち込みスタートすると、いきなりエンジン全開といった様子でその後もブンラーイを攻める。左フックから右ストレートを放ち、そこから再び左ローへ繋げ、ブンラーイは蹴り足をキャッチし江幡を転倒させていくのだが、江幡はこれにリズムを狂わされない。
さらに江幡は左ローを蹴り込み、意識が下へ行ったブンラーイに左ハイを見舞って効かせる。そこから江幡は左右ストレートでラッシュし、いい立ち上がりで1Rを終えた。
2R、ブンラーイは1Rの猛攻を受け警戒を強めるが、江幡は依然トップギアのまま攻め続け、左右ローに加え、顔面前蹴りも加えてブンラーイのアゴを跳ね上げる。最後は踏み込んでの左ボディフックから左フックを顔面へ返し、さらに左ボディフックをもう1発打ち込むとブンラーイは苦悶の表情となり遂にダウン。2R終了ちょうどのタイムで、江幡がKO、タイトル奪取を決めた。
まずは江幡ツインズの弟・塁がベルトを腰に今大会を締めたが、続いて4月6日には蘇我英樹がWKBA世界スーパーフェザー級王座、同じく4月20日には兄の江幡睦がWKBA世界バンタム級王座へ挑むことが決まっており、塁は兄へエールを送るように並んでの記念写真に収まった。