巨人のエース内海哲也(31)が今季初登板となる、1日のDeNA戦での“リベンジ”に燃えている。
「間違いなく緊張はする。DeNAは強い。打線に切れ目がない」と警戒する内海はオープン戦で2度炎上。そのうちの1試合がDeNA戦での2回8失点だった。結果として開幕投手を菅野に譲ることになっただけに、打線に怖さを感じているようだ。
11年から2年連続で最多勝を獲得も、昨季はリーグ3位タイの13勝。もちろん、タイトルは欲しいが、内海には他に気になることがあるという。昨季まで選手会長を務め、投手陣のリーダーとして選手を束ねてきた「内海組」が崩壊の危機だというのだ。チーム関係者がこう言う。
「内海は旧態依然とした体育会系の上下関係が大嫌い。和気あいあいとした雰囲気の中で、若い選手が萎縮しないで力を出しやすい環境づくりを大事にしてきた。内海が中心となって1月に行っている恒例のグアム自主トレにも、若い投手がこぞって参加していた頃もあった。それが、東野がオリックスへ移籍してからは減少の一途ですから」
■食事会も減少傾向
メンバーの一員だった沢村も、今年はグアムには行かず、東京に残ってトレーニングをする道を選んだ。2年目を迎える菅野のことも気にかけて声をかけたというが……。前出の関係者が続ける。
「『年内(12月)からアリゾナでやるんで』って、グアムには来ませんでしたね。一時は隆盛を誇ってキャンプ中の宿舎の風呂も投手陣で一緒にゾロゾロ入っていたくらい仲が良かった『内海組』も、今は山口と宮国くらい。菅野は新人で同級生でもある小林とよく出かけているし、投手陣の食事会も減少傾向。内海は寂しく感じているんです」
昨年は日本シリーズ第7戦で楽天に敗れた。責任感が強い内海は、ここぞの試合ではチームワークやチームの一体感が生きると信じている。巨人の唯一の不安は投手陣といわれるだけに、派閥復権のためにも、みっともない投球はできない。
巨人は31日、今季初の屋外での試合に備え、横浜スタジアムでナイター練習を行った。