■メジャー速報
ヤンキースの田中将大投手(25)は27日(日本時間28日)、本拠地ヤンキースタジアムで行われたエンゼルス戦に4勝目を懸けて先発し、6回1/3を5安打2失点、今季最多の11三振を奪う力投をみせた。強打のエンゼルス打線に5四死球、被本塁打1と苦しみ、1-2とリードを許した7回に降板したが、味方打線が追いつき負けが消えた。田中の楽天時代からの31連勝は継続した。イチロー外野手(40)は「9番・左翼」で先発し、5回に同点の打点を挙げた。試合は3-2で逆転勝ちした。
エンゼルスは30球団中、最も長打力があり、2番に2年連続MVP次点のトラウト、3番に501本塁打のプホルスを並べた脅威の打線が自慢。知将ソーシア監督の采配で研究された田中はボールを選ばれ、序盤から毎回走者を背負う苦しいマウンドとなった。
1回はトラウトに左前打を許したが、初対決のプホルスを内角のツーシームで空振り三振に打ち取った。3回は先頭打者に二塁打を許し、プホルスを四球で歩かせたが二塁ゴロ併殺で脱出。走者をためてはスプリッターなどの低めの変化球で三振を奪って窮地を乗り切る展開が続いた。
しかし、4回に試合巧者のエンゼルスに粘られて先制点を奪われた。先頭のアイバーに右翼線二塁打を打たれたあと、1死後、死球と四球で満塁。二ゴロの間に三塁走者の生還を許した。
5回に同点に追いついてもらったが、6回には手痛い勝ち越しソロを被弾した。先頭の6番フリースにカウントを取りに行った速球を右中間スタンドに運ばれ、マウンド上で顔をしかめた。
7回先頭打者を空振り三振にしたところで1-2とリードを許したまま降板。本調子ではなかったが、11三振を奪った力投にスタンドから大きな拍手が湧き上がった。試合は、好投していた相手先発右腕、リチャーズから、7回にテシェイラが同点ソロを放って田中の負けを消した。
この日の試合の鍵を握ったのはイチローだった。3回1死三塁の先制のチャンスで空振り三振。0-1の5回1死二、三塁の2打席目は遊ゴロで同点の打点(今季初打点)を挙げて最低限の仕事をこなした。しかし、イチローに適時打が出ていれば試合の展開は大きく変わっていただろう。
5回の守備では万歳をして三塁打にするまずい守備も。失点にはつながらなかったがイチローらしくないプレーもあった。