ヤクルトの守護神トニー・バーネット投手(30)が4日、都内の病院で「左膝後十字靱帯の部分断裂」と診断され出場選手登録を外れた。実戦復帰まで約2カ月かかる見込み。昨季最下位で、戦前の予想でも評論家諸氏に最下位候補とされるチームにとって、あまりに痛い守護神の離脱だ。
バーネットは2日の広島戦(マツダ)の12回、投ゴロを捕球し打者走者にタッチしようと飛びついた際に左膝を痛めた。
代役には「球に力があるし一番抑え向きかな」(高津投手コーチ)という新外国人カーペンターを指名。早速この日の阪神戦(神宮)で3点リードの9回に登板し来日初セーブを挙げた。
もっとも、他球団に比べて層が薄いといわれるヤクルトにあって、こと外国人にかけては実績のある選手が6人もそろう。60発男のバレンティン、来日3年目でこの日も1号2ランを放ったミレッジ、一昨年セーブ王のバーネット、カーペンター、メジャー通算26勝の新外国人左腕ナーブソン、3年目で一昨年9勝のロマンという顔ぶれ。しかし、同時に出場選手登録できる外国人は4人までだ。
開幕時点では打線に欠かせない2人のほか、「ブルペン陣を厚くしたい」(小川監督)との方針で、リリーフタイプのバーネットとカーペンターを登録。先発タイプのナーブソンとロマンは2軍スタートとなったが、ヤクルトOBの間には「オープン戦を見た限り、ナーブソンはそこそこやれそう。使わないのはもったいない」という声が挙がっていた。
守護神離脱で1つ空いた外国人枠。これを有効利用して浮上につなげるか。