元巨人の桑田真澄氏(45)が東大大学院の総合文化研究科に合格したことが14日、明らかになり会見を行った。
現役引退後の09年に早大大学院でスポーツビジネスを学んだ桑田氏が、今度は赤門で学ぶ。大学院生ではなく、研究生として2年間通い、博士号を取得することも可能だという。
--博士号も取れる
「博士号が目的ではない。自分が今まで投球フォーム、打撃フォームにしても、論理的に考えたことの裏付け。動作解析などで、今まで考えてきた理論、やってきたことが果たして効率的だったか、正しかったのか。そういう検証をしたい。新たな発見もあると思うので、そういうことも指導する立場で生きてくると思う」
--期間は
「最大で2年間行けるので、しっかり腰を据えて研究したい。大学院生と、研究生とはちょっと違う。大学院の中の大学院研究生」
--スケジュールは
「早稲田のように週5日ということはない。もうあんな勉強したら、お腹いっぱいですよ。あんなことは2度とできない(笑)。研究室に行くことがメーンになる」
--すごい学歴
「これも縁。早稲田で頑張ってよかった。修士号がなければ、なかったですし。恐らく成績が悪かったら、落とされていた」
--これでまた指導者への道が延びる
「まだ(4月1日で)46歳ですよ。40代の監督は若いじゃないですか。納得しないと動かないタイプですから、理論的にしっかり自分のものを築いてから。あまりそこは考えていない。今は研究に没頭したい」
--若いころから考えていた
「小学生のころから、例えば打撃で『最短距離で上からたたけ』という指導が嫌だった。最短距離はそんなに大事かという疑問がずっとあって、だいぶ解明できてきた。最短距離は必要ない。その裏付けをしっかり取りたい。投球フォームも『トップを早く高く取って、上から投げ降ろす』と本に書いてあるが、やってみるとボールがいかない。この理論の裏付けもしっかりしたい。投手が調子が悪いと『腕を振れ』と言うけど、どうやったら腕が振れるのか。これからの指導者は『こうしなさいよ。なぜならば」というのが説明できないと、これからの選手、子供たちは納得できないと思う。野球はビジネスも、道具も、戦術も、技術も進化しているのに、進化しきれていないのが指導方法。進化できるように、しっかりと勉強して裏付けしたい」