“怪物”井上尚弥が6日、東京・大田区総合体育館で行われたプロボクシングWBC世界ライト・フライ級王座戦で王者アドリアン・エルナンデスを6回2分54秒・TKO勝利で下し、日本最速となる6戦目での世界王座獲得を果たした。これで、井上はプロ戦績を6戦6勝(5KO)とした。
井上は序盤から持ち味であるスピードを基点に、ジャブで距離を取り、強引に前に出ようとする王者エルナンデスにフックを合わせ、アッパーで迎撃するなど多彩な攻撃を繰り出す。3Rには相手の左目尻を切り裂き、4R終了時点の採点では40-36とフルマークで支持された。5Rから王者エルナンデスも前にプレッシャーをかけてくるが、動じなかった井上は6R終盤に右ストレートでダウンを奪うと、レフェリーが試合を止めた。
観客に「WBCのベルト似合っていますか?」と問いかけた井上は、「世界王者に恥じないマッチメイクで、具志堅(用高)さんの13度防衛を塗り替えるのが最終目標なので、精進して頑張ります」と今後の意気込みを語った。